マニュアル作成に利用できるツールの中には、無料のものもあります。有料のツールと無料のものとの違いや無料ツールを使う際の注意点、選び方に加え、マニュアル作成に活用できる無料ツールを紹介しています。
無料ツール | 有料ツール | |
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メリット |
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デメリット |
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向いている ケース |
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継続的にマニュアル作成ツールを使う予定がある |
無料のマニュアル作成ツールを使う最大のメリットは、やはり費用がかからないこと。そのため、「使えそう」と思ったらすぐに導入できます。
併せて、これまでのマニュアル作成を外部に依頼していた場合は、その分のコストを削減し、別事業に振り分けられるというメリットもあります。
一方、無料ツールを使うことのデメリットとして挙げられる点は、利用できる人数や機能、データ容量に大きな制限をかけられてしまうことです。
5人までしか使えない・保存できる容量が100MBまで、などの条件に設定しているツールもあり、本格的に使うためには、アップグレードや別の有料ツールの検討が必要になります。
併せて、無料ツールの中には「トライアル版」があり、こうしたツールは使用期間が限られています。1ヶ月~3ヶ月の期間に「お試し」ができるだけで、その後、製品版にアップグレードしても、お試し版で保存したファイルが同期されないものがある点もデメリットのひとつです。。
また、セキュリティやサポート面で不安が感じられる・機能の説明が不十分な点があるなども、デメリットとして挙げられます。
本格的に業務に使用するのであれば、やはり有料版の検討をおすすめします。
このサイトでは、「社員が自ら参考にするマニュアル」を作れるおすすめの有料ツールを紹介しています。「問い合わせ対応」「ノウハウ共有」「新人の教育」の用途別に適したツールを紹介していますので、ぜひご覧ください。
そうは言ってもすぐに有料ツールを使えない、という方のために、無料ツールを選ぶ際のポイントを紹介します。
「デメリット」の項でも説明した通り、無料のツールは利用可能なユーザー数を絞っており、規模によっては「全社員での利用」が叶わないことがあります。
トライアル版の中には、製品版と同じ人数で使えるものもあるので、大規模な企業であれば、トライアル版の使用検討をおすすめします。
こちらも「デメリット」で触れた通り、多くの無料ツールでは1ユーザーあたり100MB程度に制限されており、動画ファイルの保管ができない可能性があります。
動画でのマニュアル作成を検討している場合は、最初から製品版を検討した方が良いでしょう。
ここからは無料でマニュアル作成に利用できるツールを紹介していきます。
Microsoft社が提供している表計算ソフト。個人ユーザーはもちろん、多くの企業がライセンスを持っているため、マニュアル作成に使用しても別途費用が必要になることはありません。
Excelがマニュアルに向いているのか、メリット・デメリットや手順、ポイントなどで解説。さらにExcelでのマニュアル作成・運営に限界を感じた場合の解決策もまとめています。
多くの企業で導入されている文書作成ソフトです。使い慣れた操作感で、特別な知識がなくてもマニュアル作成を始められます。文章中心のマニュアル作成に向いており、校正機能や目次の自動生成機能が充実しています。
一方で、複数ファイルにわたる管理や、複雑なレイアウト調整、複数人での同時編集などには限界があります。印刷を前提とした紙ベースのマニュアル作成に適したツールと言えるでしょう。
業務マニュアルを作成する際、PowerPointを活用する方法があります。スライド形式で情報を整理することで、視覚的にわかりやすいマニュアルが作成できます。しかし、情報量が多くなると管理が難しくなるなどの課題もあります。本記事では、PowerPointを使ったマニュアル作成のメリットとデメリット、効果的な作成手順、さらには効率的に作成するためのツール活用について解説します。
WordやExcelといったOfficeアプリに加え、SharePointやTeamsなどのクラウドサービスを連携させて利用できるサブスクリプションサービスです。単にファイルを作成するだけでなく、組織的な情報管理基盤として活用できる点が最大の特徴です。
SharePointによるマニュアルの一元管理やバージョン管理、Teamsを活用した共同編集により、Word単体での課題を解決できます。ただし、各種ツールの機能を理解し、組織的に活用する必要があります。
デジタルノートアプリならではの自由なレイアウトと、ノートブック・セクション・ページという階層構造が特徴です。テキストだけでなく、画像や手書き文字、ファイルなども混在させて情報を記録でき、Wiki風のナレッジベース構築に向いています。
強力な検索機能も魅力ですが、Wordのような厳密な書式設定や印刷レイアウト調整は得意ではありません。形式にとらわれず、情報を柔軟に蓄積・共有したい場合に適しています。
Googleが提供する無料のWebベース表計算ソフトです。行と列で構成されるため、チェックリスト形式の手順書や、ステップを一覧化する業務フローなど、情報を整理して見せたいマニュアル作成に強みを発揮します。
クラウド上でリアルタイムに共同編集できる点が大きなメリットですが、表計算ソフトであるため長文の記述には不向きで、レイアウトの自由度も高くありません。
Wordに似た機能を持ちながら、Webブラウザ上で動作する無料の文書作成ソフトです。最大の特徴は、複数人が同時に文書を編集できるリアルタイム共同編集機能にあります。
チームでマニュアルを作成・レビューする際に、ファイルの送受信なしでスムーズに作業を進められます。コメント機能も充実していますが、高度なレイアウト機能はWordに比べて限定的です。
プログラミング知識なしで、Webサイト形式の社内ポータルやマニュアルハブを構築できる無料ツールです。Googleドキュメントやスプレッドシート、動画などをページ内に埋め込み、情報を一元的に公開するのに適しています。
手軽に見栄えの良いページを作成できますが、デザインのカスタマイズ性や標準の検索機能、ページ単位での権限設定には制限があります。マニュアル本文を作成するより、「見せるためのガワ」としての活用が中心となるでしょう。
無料で利用できるツール・サービスを使って実際にマニュアルを作成してみました。その際に感じた使い心地のレビューや、各機能の内容、プランごとの違いなどを紹介します。
無料で使えるマニュアル作成サービス 「welog」の使用感をレビュー
無料で使えるマニュアル作成サービス 「kibela」の使用感をレビュー
無料で使えるマニュアル作成サービス 「Stock」の使用感をレビュー
無料で使えるマニュアル作成サービス 「Notion」の使用感をレビュー
無料で使えるマニュアル作成サービス 「Confluence」の使用感をレビュー
無料のマニュアル作成ツールは、まず試して形を作るには十分です。しかし、人数や拠点が増えるとどうしても限界が出てきます。承認フローや版管理が曖昧になる、権限や検索が粗い、履歴・監査や多言語、教育記録まで手が回らない……そんな悩みが出てきたら有料のツールを検討するのがおすすめです。
専用のマニュアル作成ツールであれば、レビューから承認、配信までの流れが標準化され、テンプレートや細かな権限、閲覧分析、SSOやオフライン閲覧、バックアップまで十分な機能が備わっています。結果としてマニュアルの作成・更新もスピードアップし、ミスやマニュアルを探す時間も減らすことが可能です。
マニュアル関連でありがちな課題に沿って、目的別におすすめのマニュアル作成ツールをまとめました。ツール選定で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
社員に使われるマニュアルで
問い合わせを生まない
自発的なノウハウ共有が
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指導漏れ防止を実現